「クレジットカードのショッピング枠の現金化」業者がはじめて逮捕されました。
以下、東京新聞ウェブサイトから引用。
クレジットカードで商品を買う仕組みを悪用し、購入者に返金するかたちで高金利で現金を貸し付けたとして、警視庁生活経済課は五日、出資法違反(高金利の脱法行為)の疑いで、東京都板橋区仲宿、貴金属販売会社「インフィニティ」社長の橋本幸治容疑者(41)を逮捕した。
この業者の手口は、実際にはほとんど価値のない商品を高額な価格でカード決済させ、カード会社から入る現金から手数料などを差し引いた残金をキャッシュバックするというものです。
たとえば、価値が100円のネックレスを125万円でカード決済させ、客には100万円を渡すのですが、これは利用者からすれば100万円を借りて125万円を返済するのと同じです。
100万円を借りた場合の利息制限法による法定利率は年15%なので、1ヶ月あたりの利息は12,500円です。よって、クレジットカードの支払い日が2ヶ月後だったとしても、返済すべき金額は102万5千円であり、これを超える利息は違法です。
125万円をカード決済して100万円を渡すとすればキャッシュバック率は8割です。この場合、100万円を借りて25万円の利息を加算した125万円を返済するのと同じなのですから、法定利息を大幅に超えることになり、やっていることはヤミ金と同じなのです。
これまでは、貸金業法や出資法の規制によって取り締まることが難しいため、事実上は、野放しになっているような状況でした。それが、今回は物品売買の実態がない、つまり貸金業と同様であるとして、出資法違反で逮捕したのです。
今後、クレジットカード現金化の業者の摘発が進んでいくのかはまだ分かりません。しかし、このような悪質な行為は許されるものではありませんし、絶対に利用すべきではありません。
クレジットカード現金化の問題点については、以下の過去記事もご覧ください。
・クレジットカードのショッピング枠の現金化は違法(犯罪)?