住宅ローンの支払いが困難な方からのご相談が多くなっています。住宅ローン返済のために、銀行や消費者金融、その他の貸金業者からの借入れをされているケースもよく目にします。
ほんの一時的に支払いが難しいのであれば、他社から借入をすることによって資金繰りが付けば、問題は解決することもあるでしょう。しかし、事業を営んでいるわけではない、会社員などの給与所得者の場合、いったん他社からの借り入れをしてしまえば、より一層支払いが苦しくなっていくのが通常です。
そもそも、資金繰りが苦しいから借り入れをしたのに、翌月からはその借り入れについての返済もしなければならないからです。
住宅ローンの返済条件の変更
そこで、生活費を切り詰めても住宅ローンの支払いが困難な場合にまず検討すべきは、借入先の金融機関などに相談し、返済条件の変更をしてもらうことです。
ただし、返済条件変更により可能となるのは、返済期間を延長することで、月々の返済額を減らしたり、ボーナス時の増額を無くすことや、一時的に元金の返済猶予を受けたりすることです。
返済期間を延長すれば、月々の支払額を抑えることはできますが、総支払額は増えることになります。また、返済期間が長くなることによって、保証会社に追加の保証料を支払わなければならない場合もあります。
個人版の民事再生の利用
住宅ローンの他にも借金がある場合には、個人版の民事再生手続きを利用するのが非常に有効なことがあります。
個人版の民事再生を利用しても、住宅ローンは元本および利息の全額を支払わなければなりませんが、それ以外の借金については大幅に減額されることが期待できます。
たとえば、住宅ローン以外の借金が500万円あったとして、個人版の民事再生を利用することで、500万円のうち400万円の支払いが免除される可能性があるのです。
住宅ローンはそのまま支払うとしても、その他の借金が大幅に減るのであれば、支払いが可能になるケースも多いでしょう。
個人版の民事再生は裁判所でおこなう手続きではありますが、司法書士に手続きを依頼すれば、ご本人は裁判所に行かず済むこともあります。
利用できる条件を満たしているのであれば、個人版民事再生の利用も検討してみるのがよいでしょう。くわしくは、民事再生をご覧ください。また、住宅ローンが払えないときのページも参考になります。